事前コンテキスト・カード·目安時間 3 min
モネはなぜ、同じ池を250回描いたのか
ジヴェルニーの庭と、晩年の光
ひとつの庭、250点の連作
クロード・モネ(1840–1926)は、晩年の30年あまりを、ほとんど睡蓮だけに費やしました。自ら手入れしたジヴェルニーの庭の池を、光と季節と時間によって移ろう姿で、約250点も残しています。同じ池を繰り返し描いたのは、対象そのものよりも、その上に降りる光と水の反射を追ったからです。パリのオランジュリー美術館にある楕円形の二部屋は、この連作のために造られました。
ぼやけた絵の事情
晩年の睡蓮がしだいに抽象へ近づいた背景には、白内障もありました。視力が衰えて色や輪郭をはっきり見るのが難しくなり、それでもモネは筆づかいをいっそう大胆にほどいていきます。ぼやけが欠点ではなく表現になったわけで、今日では睡蓮は、抽象絵画への道を開いた絵としても読まれます。
この〈睡蓮〉が果川に来た道
今回の展示のモネ〈睡蓮の池〉は、2021年のイ・ゴンヒ・コレクション寄贈によって国立現代美術館に収められた作品です。韓国固有の展示ではなく、美術館が持つ海外巨匠の所蔵品を集めた企画展で、ピカソやダリ、アイ・ウェイウェイの仕事も併せて置かれます。モネの一点を道しるべに、20世紀美術をぐるりと見て回るのによい構成です。
出典
- ★official·국립현대미술관 — MMCA 해외 명작: 수련과 샹들리에(ko)
- ★official·Musée de l'Orangerie — History of the Water Lilies cycle(en)