公演・展示
事前コンテキスト・カード·目安時間 3 min

ハルキの展示なのに、なぜ絵のほうが多いのか

安西水丸、そしてハルキの本と音楽

ハルキの「かたわら」を観る展示

この展示の中心は、村上春樹が自ら書いた文章ではなく、彼を取り巻くものたちです。作家が早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)に寄贈した本やLP、そして彼の本の表紙・挿絵を長年描いたイラストレーター安西水丸の原画が主役です。文章を読まなくても、絵とものから春樹の世界に入っていけます。

30年をともにした絵の盟友、安西水丸

安西水丸(あんざい みずまる、1942–2014)は、春樹と30年近くをともにしたイラストレーターです。『象工場のハッピーエンド』のように、二人が組んだ本が数多くあります。シンプルな線とあたたかな色、くすりと笑わせるユーモアが彼の絵です。遺族が春樹との原画700点あまりを早稲田大学国際文学館に寄贈し、その一部が今回の展示で初めて韓国へ渡ります。

本棚のそばのレコード

春樹の小説には、ジャズと音楽が深く染み込んでいます。彼は小説家になる前、東京でジャズ喫茶を営んでおり、音楽は彼の文章を読むためのもう一つの鍵です。展示に並ぶLPが単なる蒐集品ではなく、作品世界の一部である理由がここにあります。日本語の読者なら、見慣れた題名や表紙が、いっそう嬉しく感じられるはずです。